ピーターラビットの世界へ ビアトリクス・ポターのすべて 河野芳英 著
2016.12.08 14:15
ピーターラビット研究の第一人者である著者の長年の研究成果が初めて1冊の本にまとまりました。
ビアトリクスを育てた父母、祖父母、仲のよかった弟、うさぎを飼っていて休暇旅行に連れて行ったという話などの微笑ましいエピソードや、ピーターラビット誕生のもととなった、友人の息子に送った絵手紙、ビアトリクス初期の挿絵も多数初公開しています。
1901年、ビアトリクスは初めての本、私家版『ピーターラビットのおはなし』を自費出版。
これに注目した出版社ウォーン社の担当編集者と恋に落ちますが、婚約から1か月後に彼が急死するという悲劇に見舞われます。
その後、幼い頃から慣れ親しんだ湖水地方に農場を構え、最期まで景観保護に力を尽くしました。
湖水地方が今も尚、往時のままの風景を残しているのは、ビアトリクスが書籍等の印税をつぎ込んで土地を手に入れ、ナショナル・トラストに遺贈したおかげなのです。
日本においては、ビアトリクス・ポターの絵本は、なんと明治時代から読まれており、その経緯も詳細に紹介します。
著者の地道な研究の中で、ビアトリクス・ポターの素顔と生涯がさらに明らかになりました。
著者は英文学者ならではの視点から、ビアトリクスとピーターラビットの世界をあらためて読み解いていきます。
サイズ:172×220×15mm
価格:2,400円(税抜き)
お問い合わせ:株式会社 河出書房新社 03-3404-1201